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MAKAYA McCRAVEN "OFF THE RECORD"

artist MAKAYA McCRAVEN

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

"ビート・サイエンティスト"の異名をとるドラマー/プロデューサーのマカヤ・マクレイヴンが、3年ぶりの公演を開催中です。しかも共演者は、マーキス・ヒル(トランペット)、マット・ゴールド(ギター)、盟友中の盟友といっていいでしょうユニウス・ポール(ベース)。マカヤはステージ右端に位置し、客席から見るとほぼ横向きでドラムスをプレイします。ハイタムとロータム以外のタムはほぼ同じ高さにセッティングされており、演奏する時の姿勢を見ると、上半身はすさまじく安定していて、手足だけが驚くほどのスピード感で動いている印象です。そして各ミュージシャンとアイコンタクトをとりながら、時にこちらの心を鼓舞するような、時にうっとりさせるようなサウンドを創出します。

「今日は新作『Off the Record』からの楽曲のほかに、これまで出した作品の中からも演奏するよ」というマカヤのMCから始まったのは、新作からの「Away」。『Off the Record』は複数のライヴ・レコーディングを後日、マカヤ自身が編集・構成して作品化したアイテムですが、そこからのナンバーを目の前で"解凍"、さらに今・この時の空気の中で発展させてくれるのですから、こんなに心躍ることはありません。ディスクではギタリストのジェフ・パーカーにスポットが当たっていましたが、今回はマットが存分にイマジネーションを発揮します。これ1曲でオーディエンスの心をしっかりつかんだ4人は、ステージでは変拍子が不可思議なグルーヴを生む『In The Moment』からの収録曲「Three Fifths a Man」、『In These Times』からの収録曲「Dream Another」などを次々とプレイして場内から熱狂的な反応を引き出しました。

ユニウスはミニ・モーグとエレクトリック・ベースを兼ね、マーキスは複数のマイクを使い分け、ときにサブトーン交じりの美しいトーン、時に思いっきりエフェクトのかかった音色でサウンドに色彩感を加えます。吹いていないときにはパーカッションを操るのですが、そのシンコペーションも"うわっ、たまらない"と声を出さずにはいられないほど絶妙です。マットの即興フレーズは"とめどなくアイデアが溢れる"という感じ。リズム・カッティングの鋭さ、突如という感じで現れるマーキスとのユニゾン・プレイもまた、見事でした。バンドの演奏はほぼノンストップ形式で、前の曲の最後の一音が終わる頃にはユニウスが新たなベース・ラインを奏で始めます。時おりそのベース・ラインにマカヤのMCが乗るのですが、その語り口、歯切れよさはまさに"プリーチャー"のごとし。本当に彼は根っからリズミカルな人物なのだと再認識させられました。

「画面越しではなくて、リアルで僕らの音楽を聴きに来てくれて本当に嬉しい」と語るマカヤ。即興のスリルやライヴのマジックを心の底から楽しみ、信頼している俊英たちの演奏は、毎回がクライマックスです。公演は19日までブルーノート東京、そして21日には高崎芸術劇場 / スタジオシアターに場所を移して開催されます。
(原田 2026 6.18)

Photo by Takuo Sato

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【LIVE INFORMATION】

MAKAYA McCRAVEN
"OFF THE RECORD"
2026 6.17 wed., 6.18 thu., 6.19 fri. ブルーノート東京
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2026 6.21 sun. 高崎芸術劇場 / スタジオシアター
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